その61 インスリンと糖尿病
皆さんは糖尿病という病気をご存知ですか?血液中の血糖値が異常に高くなり全身にいろんな障害を引き起こしてしまう怖い病気です。
この病気にはインスリンという糖質の代謝になくてはならないホルモンが大きく関わっています。インスリンは膵臓から作られるホルモンで、糖を細胞内に取り込ませるために必要なとても重要なホルモンです。
私達がいくら栄養(糖)を取っても、それが細胞の中に入らなければ意味がありません。
私達の身体は常にほぼ一定の血糖値を保つように自己調整をしています(生命の驚異的なメカニズムです) 私達が食事をして、体内に糖質を取り込むと血液中の糖質濃度が上がります。それに応じて膵臓からインスリンが分泌され、細胞内(特に肝臓)に取り込まれ、常に100mg /dl濃度に保たれているのです。
しかし、インスリンの分泌や働きが悪くなると血糖のコントロールができなくなり、血糖値が上がってしまいます。この状態は、本当は細胞がエネルギーを欲しがっているのに細胞の中には行かず、細胞外に溜まってしまうという非常に危機的状態(飢餓状態)です。
その原因には様々な要因がありますが、成人になってから発症する2型糖尿病に関しては食を中心とした生活習慣がその要因として考えられています。
成人になって、過度な糖質摂取が続くと、この血糖コントロールシステムが破綻して(インスリンのランゲルハンス島のインスリン分泌が疲弊して分泌できなくなり)インスリンの働きが十分でなくなります。
その例えとして、いくら凄い能力のあるアスリートでも、生涯にわたって無理なトレーニングをすれば必ずどこかに支障をきたすことと同じだと思います
私達の身体は、実際、そんなに大量の糖質を必要としていません。必要十分な適量をバランス良く取ることが大切です。
どうせ長生きするなら、年をとってもいつまでも健康で元気でいたいですよね!