医師が勧める健康な身体創り

医学理論に基づく正しいダイエット法の紹介

新型コロナに罹りにくい身体創り③IgA抗体を増やすためには

前回、粘膜における感染予防対策にIgAと言う免疫抗体が重要な役割を果たしていると言うお話をしましたが、ではどのようにしたらそれを増やして維持することができるのでしょうか?

そのヒントが腸内免疫にあります。

IgA抗体はその6割近くが腸において産生されていると言われています。

そのキーが腸内細菌にあると考えています。

非常に興味深い研究発表を見つけました。

IgA抗体の産生に酢酸や酪酸などの低鎖脂肪酸が関与していると言う報告です。

低鎖脂肪酸は腸内細菌が食物繊維を原料として作り出すエネルギー体です。

だからこそ腸内環境を整えて、彼らがより働いてくれる環境を作ることが大事だと考えています

https://www.amed.go.jp/news/release_20210715-02.html

 

新型コロナに罹りにくい身体づくり②粘膜防御機構

今日、新型コロナウィルス感染症が社会的に問題になっていますが、どうしたら新型コロナウィルスに罹りにくい身体を作ることができるのか?考えて行きたいと思います。

そのキー🔑の一つが私達誰もが体内に有している粘膜防御機構です、

私達生体は皮膚以外の外界と接するところに粘膜と言う構造を有しています(気道や消化管など)そこからいろんな病原体🦠が侵入してこないように感染防御機構を有しています。

その作用は主に

1.ベタベタな粘液を産生し粘液で絡めとり簡単に体内に病原体🦠が入らないようにしていることと 2.局所における免疫の働きです

その免疫機構の中で、粘液の中にはIgAと言う抗体があり(血中にもありますが)粘膜に存在する細菌やウィルスに作用し、感染を抑える作用を有していると言われています

最近よく聞くIgM抗体やIgG抗体は抗原提示細胞やヘルパーT細胞を介してB型リンパ球細胞が産生する後天的な抗体であるのに対して、IgA抗体は予め作っておいて、ウィルスや細菌が体内に入って来られないようにする予防的な働きかあります

https://www.chugai-pharm.co.jp/ptn/bio/antibody/antibodyp07.html

私は今回の新型コロナウィルスの感染予防にもIgAが重要な役割を果たしているのではないかと考えています

(科学的根拠については膨大な医学的研究が必要なので、これはあくまでも推論です)

この粘膜防御機構に着目して、ウィルスに感染しにくい身体創りについてこれからお話をさせていただきたいと思います。

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新型コロナに感染しにくい身体創り⑴ はじめに

皆さんおはようございます。

朝3時から狂ったようにブログを書いています。

新型コロナウィルスが社会の脅威になっていて、有用なワクチンや薬の開発が待ち望まれていますが、先ずその前に自分達の身体の仕組みを見直して、どうしたらウィルスに感染しにくい身体創りができるのか真剣に考えてみました。

是非ともご一考いただき皆さんの健康の参考にしていただきたいと強く望んでいます

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オーツ麦の効用

以前から何度も書いていますが、オーツ麦は私達の腸に非常にいい穀物です。

グラノーラオートミールは西洋の医師が病人食として、開発された食べ物で、そのメインとしてオーツ麦が使われています。

何故いいのか?それは低カロリー腸内細菌の餌となる水溶性食物繊維(水に溶けるファイバー)が多く含まれているからなのです。

ダイエットをしたい方、また腸内環境を整えたい方におすすめの一品です。

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菌はコントロールできない

今日私達が通っている天然酵母から発酵させて作った鎌倉のパン屋さん🍞に行きました。

そのパン屋さんはお一人で運営されていて、小麦やブドウから取り出した天然酵母を育てて、パン🥖を作っている超こだわりのパン屋さんです。

その店長さんから今日は深い内容のお話を伺いました。その店長さん曰く、菌の活動を人が完全にコントロールすることはできないとのこと。条件を整えて後は勝手に菌たちが仕事をしてくれる。職人さんは経験と智慧でその工程とコツを知っていて、美味しいパンができるのだそう。またその方は菌の活動においては菌の多様性や自由度についても大切と言われていました。

そう言えば、昔、日本酒の造り酒屋の社長さんも同じことを聞きました。

菌たちなんてコントロールできない。赤ちゃんみたいなものだと。

そう考えてみたら、菌の発育や活動を含めて自然界の現象を人間が全て思い通りにコントロールしようとするなんて烏滸がましいことなのかもしれませんね。

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