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その54 エネルギーの源(ATP)を創るカスケード

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前章で私達の体内の細胞の様々な化学反応のエネルギーの源はATP(アデノシン3燐酸)であると言うお話をしましたが、それでは、次にどのようにして私達の身体の中で、ATPを創り出しているのでしょうか?その反応経路(カスケード)について見て行きましょう!

ATPを使っているのは細胞ですが、ATPを創っているのも細胞です。

ATPは主にブドウ糖から作られます。

細胞がブドウ糖を取り込むと、細胞質において(1)解糖系という経路において酵素の反応で、その分解が始まります。この反応の過程においてATPが産生されていきます。つまり細胞はブドウ糖を分解できる反応系を持っていて、高カロリー栄養素のブドウ糖が入ってくると、それを分解しながら、ATPに作り変えているのです。この反応経路において酸素の必要はありません。

そして次にこの経路で分解されてできた成分(ピルビン酸)がミトコンドリアという小器官に入ると、ここで超効率的にATPが産生されていきます。ここで(2)TCAサイクルというカスケード経路が働き、ピルビン酸が分解されながらATPがどんどん作られていきます。ミトコンドリアはATPを大量に産生させる発電所兼電池🔋製造工場と言えるでしょう!

このように私たちの体内の細胞は取り入れた糖質を分解し、エネルギーを抽出し、別のエネルギー体(ATP)に作り変える機能を兼ね備えています。

このようなことからも、ブドウ糖は私達が生命活動をしていく上で必要不可欠なものであるのか?と言うことがお分りいただけると思います。